大内転筋に触れてみます

太ももの内側、内転筋群に触れてみます。

内転筋「群」といった場合、

以下の5つの筋肉を指します。(医道の日本社刊・ボディ・ナビゲーションによる)

①大内転筋
②長内転筋
③短内転筋
④恥骨筋
⑤薄筋

そして、大腿四頭筋とハムストリングスとの間に位置します。

ここでは、このうち「大内転筋」についてみていきます。

大内転筋とは、ここです。

ここで、大いに勘違いをしておりました。

内転筋群は「すべて」恥骨結節から始まると、思っておりましたら、

この大内転筋は「坐骨結節」から始まっていたわけです。

坐骨結節といえば、ハムストリングスの起始部です。

ハムストリングスと同じところから、この大内転筋は始まっています。

そして、この大内転筋の停止部は大腿骨の内転筋結節となっています。

ここです。

ここも、これまで、ほとんど触れることのなかった部位です。

膝の内側といえば、ついつい「鵞足」周辺にばかり目がいき、ここには気づきませんでした。

また、この鵞足周辺とこの内転筋結節周辺は筋肉がたくさん入り組んでいて、触れ分けることがむつかしい部位でもあります。

大内転筋でラセーグ徴候が改善する

腰痛の検査法のひとつに、

ラセーグ徴候およびSLR(下肢伸展挙上テスト)があります。

仰向けになり、足を伸ばしたまま、上にあげていき、痛みが出るかどうか、可動域制限がでるかどうかを見るテストです。

このテストで痛みがでると、「椎間板ヘルニア」の可能性があると整形外科的には判断されます。

けれども、このテストで陽性となった場合、そのほとんどは、「ふくらはぎ」・ハムストリングス・臀筋群にコリがある場合が大部分であると、私的には思っております。

腰痛の方で、整形外科で「椎間板ヘルニアの疑いあり」と診断された方にご来院いただき、

このラセーグ徴候およびSLR(下肢伸展挙上テスト)を行ってみますと、陽性反応、10センチほどで痛みが出現して、可動域制限がでます。

そこで、この「内転筋結節」を「はがし」ますと、

おやまあ、可動域制限が解除され、足が上まで上がりました。

この大内転筋は、その名前のとおり、股関節を内転、体の中心にむけて動かす働きをするわけです。

調べてみますと(医道の日本社刊・ボディ・ナビゲーションによる)、大内転筋にはこのほか、その後部線維は股関節を伸展させる働きもあることがわかりました。

そう、ハムストリングスと同じ働きです。

筋肉の始まる起始部も同じ、坐骨結節です。

なるほどです。

そんなことから、ラセーグ徴候およびSLR(下肢伸展挙上テスト)の動作で制限をかけていたことがわかります。

また、この内転筋結節から、起始部にさかのぼって、筋腹を触れていっても、やはり筋肉の固さは触診できるわけです。

あまりに当たり前すぎて、逆に触れることの少ない、この内転筋群ですが、太ももの内側という大きいスペースを占めているだけあって、やはり、筋肉にコリができて悪さをするようになると、さまざまな障害をもたらすことがわかりました。

またひとつの盲点をみつけてしまいました。