広背筋は背中の大きい筋肉です

広背筋といえば、背中の表面をおおう大きい筋肉です。

脇の下を触れても、握ることのできる、容易に触察できる筋肉でもあります。

四十肩・五十肩を患って、肩が上がらない方には、この広背筋をもみほぐすと、瞬時にして上がって、喜ばれることもよくあることです。

この分かりやすい広背筋ですが、

始まり、起始部は、第7胸椎の棘突起から下のすべての胸椎・腰椎の棘突起、

さらには仙骨の正中仙骨稜、仙骨のでこぼこしたでっぱりのすべてに付着します。

この起始部は、わかりやすく、広背筋の起始部をもみほぐすとなると、この背骨・仙骨の棘突起をもみほぐすことになります。

けれども、こことは別の起始部があることに、気づいていませんでした。

解剖学の本をひもときますと、確かに書いてあります。

けれども、気づいておりませんでした。

ここです。

第9肋骨から第12肋骨に付着してはじまります。

また、この写真ではずれてしまいましたが、肩甲骨の下角に付着してはじまる広背筋があります。

この部分からはじまる広背筋は、上に頭方に向けて触診していくと、腱のようになった筋腹を触れることができます。

肋骨とはほぼ直角に上にのぎていきますので、肋骨から横に伸びる「下後鋸筋」ではないと判断できます。

この上に伸びるコリコリとした筋肉のコリは広背筋にちがいありません。

そして、このコリが大変、悪さをするわけです。

この写真は、医道の日本社刊の「ボディ・ナビゲーション」から写させていただきました。

ここにはきちんと、肋骨の付着部と肩甲骨の下角の付着部が示されています。

広背筋のはたらき

おさらいです。

広背筋のはたらきを見ていきます。

広背筋は、

①肩関節を内転、体の中心方向にもっていく動き、

②伸展、後ろにもっていく動く、

③内旋、腕を内側にねじる動きをします。

ですから、逆に、広背筋にコリが生じますと、腕を横から上げたり、前から上げたり、腕を外にねじる動作に支障がでることになります。

なかでもどうやら、この肋骨と肩甲骨の下角からはじまる広背筋は、腕を横から上げたり、腕を外にねじる動作に特に可動域制限を加えるようです。

腕が、パソコン仕事の関係で、内側にねじれるクセがついている方は多いものですが、

この腕を内側にねじる筋肉はこの広背筋と胸の筋肉である大胸筋が代表的な筋肉ですが、

大胸筋よりも広背筋のほうがより強く腕を内側にねじるような気がします。

これは明確な根拠はなく、経験則・臨床則としかいいようがありませんが、、、。

いずれにしても、この広背筋の起始部である「肋骨と肩甲骨の下角」をもみほぐすと、

四十肩・五十肩の症状である、肩が上がらない症状が劇的に変化をみせることがあります。

四十肩・五十肩の臨床でなかなか良い成果を出せていない場合には、このポジションをもみほぐしてみて下さい。