肩甲骨の下角

臨床を積み重ねるにつれ、ますます、これまで触れてこなかった部位があることに気づかされます。

ここです。

肩甲骨の下角です。

肩甲骨のちょうど一番下の角張った部分です。

下角といわれています。

この肩甲骨の下角は、広背筋の起始部となっています。

ここから、この角張ったところから、背骨にかけての内側にかけて触れていきますと、コリがみつかります。

また、この角から肩甲骨に沿って、外側をたどっていきますと、大円筋の起始部となります。

この写真は、「人体解剖カラーアトラス(南江堂)」から写させていただきました。

この写真は左の肩甲骨ですが、この「7」が下角、広背筋の起始部です。

なるほど、下角、一番下のとんがったところから、内側に起始部がつづいています。

そして、「17」が大円筋の起始部です。

癒着は付着部からひろがってゆく

筋肉は腱となって骨の膜である骨膜に付着します。

筋肉が骨膜に付着するのは当たり前で、それは癒着ではありません。

その付着する領域が、正常な状態よりも広がった場合、その拡がった領域を「癒着」といってよいと思われます。

そして、関節の可動域制限をだすのは、この付着している部分ではなく、そこから広がった「癒着」した部分だと考えられます。

肩甲骨の下角の「癒着」といった場合、

この下角から肩甲骨に沿って内側に、また外側の大円筋にむけて、

またさらに、下角の下方、肋骨にまでその癒着の領域は広がるように触診されます。

この肩甲骨の下角の癒着を、もみほぐす、というよりは「はがす」テクニックでアプローチします。

広背筋と大円筋

広背筋と大円筋は上腕・腕を内側にねじる、内旋のはたらきをします。

広背筋は仙骨から背骨を起始部とする、それは大きい筋肉ですから、この腕を内旋するはたらきにもかなりの威力を発揮するようです。

特にこの肩甲骨の下角の起始部は停止部である、上腕骨の小結節稜に距離的に近いだけに、強い力で腕を内側にねじり込むようです。

そして、この肩甲骨の下角周辺は、四十肩・五十肩の原因の隠れた原因の一つになっていることが多いものです。

この肩甲骨の下角のもみほぐしを四十肩・五十肩の方には取り入れてみて下さい。