僧帽筋について

僧帽筋は早い話が、背中をひろくおおう筋肉ですから、触れるのも容易です。

けれども、触れるのは容易でも、いまひとつ捉えどころのない、その働きはわかりにくい筋肉だと、個人的には思っております。

僧帽筋のはじまりは、後頭部のでっぱり・外後頭隆起からはじまり、そのまま背骨を下って第12胸椎、胸椎の終わりまで続きます。

そして、僧帽筋のおしまいは、肩甲骨の肩甲棘から外にたどり、肩甲骨の外側の末端である肩峰まで、そこからさらに前方の鎖骨につづき、鎖骨の外側三分の一まで付着します。

肩こりといえば、この僧帽筋が悪さをしているとばかりに、僧帽筋を首筋から背中までもみまくる、もみほぐし屋さんもいるようです。

けれども僧帽筋の筋腹をもみまくっても、あまり効果、成果はでないように思われます。

僧帽筋のもみほぐすポイントは、ここでしょう!

肩甲骨の肩甲棘です。

ここは、なかなか、もみほぐしのポイントとしては盲点だと思われます。

ただ触れてもその「コリ」は触れにくいものです。

この肩甲棘を上・下に触れても、コリを触知することはできないと思われます。

ちょっとしたコツがあって、肩甲棘を内側から外に向かって、はがしながら触れていくと、そこにコリがあるものです。

肩甲棘をはがす

僧帽筋が停止する、この肩甲棘をはがします。

「ボディ・ナビゲーション(医道の日本社刊)」から写真をとらせていただきました。

すると、首の可動域制限が解消されることが多々あります。

例えば、首を左に倒すと、右の首筋から肩にかけて「突っ張り感」が出る場合、この突っ張り感が解消されます。

また首を左にねじると、右の首筋から肩にかけて「突っ張り感」が出る場合、この突っ張り感が解消されます。

いずれの場合も、首・頸椎の棘突起と肩甲骨の肩甲棘との距離を考えてみると、「なるほど」と納得するわけです。

首を横に倒しても、ねじっても、首・頸椎の棘突起と肩甲骨の肩甲棘との距離は伸ばされるため、ここにコリがあると、動きがスムーズにできなくなり、可動域制限が出現する、と、考えることができそうです。

首筋の違和感・突っ張り感を訴える場合には、この僧帽筋の停止部である、肩甲骨の肩甲棘のはがしは有効な手技であると思われます。