肩甲下筋のはたらき

肩甲下筋をもみほぐしていきます。

この写真は、右の肩甲下筋ですが、右の肩甲下筋は術者の右手で触れることができます。

肩甲骨を肋骨のあいだ、肩甲骨の前面、体幹の面に位置しています。

これがやはり大きい筋肉で、肩甲骨の前面すべてをおおっています。

もちろん、この肩甲骨の前面には触れることはできませんが、そこから出て、脇の下を通るところで触れることができます。

また、肩甲骨の外側をつかむように触れますと、2指~5指で肩甲挙筋、拇指で広背筋を触れることができます。

写真のような触れ方をしますと、肩甲挙筋と広背筋をもみほぐすことができるわけです。

そう、そして、この肩甲下筋と広背筋のはたらきは、どちらも、肩関節を内旋、内ねじりするはたらきです。

肩関節の内旋というと、ついつい大胸筋を思い浮かべますが、これら肩甲下筋と広背筋も強力な力で内旋をかけていると思われます。

肩関節を内旋するとは、早い話が、肩が前に入って猫背の原因となるということです。

また、肩関節と首・頸椎との距離を考えた場合、肩が前に入る、内旋することにより、その距離が伸びてしまいますので、

首の可動域制限を起こしたり、またいわゆる肩こりの原因ともなるわけです。

肩甲下筋をたどってみる

この肩甲下筋、肩甲骨の外側では触れやすいわけですが、脇の下にいくとその行方がわかりにくいわけです。

そこで側臥位になってもらい、腕を頭の方にあげてもらうことで、脇の下から触れていくことが可能になります。

「ボディ・ナビゲーション(医道の日本社刊)」からの写真です。

脇の下から上腕の前面である小結節までのルートがイメージしにくいものです。

この小結節には広背筋も停止します。

肩甲骨の下角から頭方に手をつまむようにズラしていきながら、もみほぐしをしていきます。

すると、上腕骨に触れるところで、確かに上腕骨の前面に移っていく、ルートを触れることができます。

このルートをたどりながら、もみほぐしていきます。

このルートは猫背ばかりか、四十肩・五十肩を解消する重要なカギを握っているポイントです。

肩甲下筋と広背筋またさらに大円筋もあわせて、背面に位置しながら、肩関節を内旋させる筋肉群の触診、もみほぐしも、肩こり、四十肩・五十肩を解消するための重要なテーマといえましょう。